【古田 新太】
まずは、留美子先生、35年間本当にありがとうございます。そしてこれからも、おいら達をもっと楽しませてください。
高校時代には、表紙欲しさに『COMIC劇画村塾』を購読しておりました。『うる星やつら』のチェリーに心躍らせ、『めぞん一刻』の四谷さんに憧れ、『らんま1/2』の玄馬に痺れておりました。なんとドラマ版『らんま1/2』では、玄馬役、大変楽しゅうございました。賀来くんとのワイヤーアクションの殺陣、今となっては良い思い出でございます。そして『犬夜叉』は、劇団で舞台化させていただき、有難き幸せでございます。ま、おいらは出ていませんけど。先生から「続編をやるなら、殺生丸はぜひ古田さんに」のお言葉を胸に、日々生活を営んでおります。おいらも今年で48歳ですが、まだ間に合いますでしょうか。劇団公演『花の紅天狗』のチラシを描いていただいたり、毎回公演を観に来ていただいたり、決して足を向けて眠らません。我が家から、どっちの方角かわかりませんが。
そんな先生の最高の1コマと言われれば、おいらのエッセイ集『柳に風』初版本の表紙でしょうか。留美子先生のファンのみなさん、買いなさい。
(ダ・ヴィンチ/KADOKAWA/2013年12月号)
【松岡 茉優】
人より遅めに物心が付き、様々な物へ興味が注がれ始めた小学2年生。休み時間に図書館へ通い、よく読んでいたのが『犬夜叉』です。
手塚治虫先生や、藤子・F・不二雄先生のマンガたちと共に高橋留美子先生のマンガが置いてありました。しかし私がマンガ好きになる頃にはもう、とっくに巨匠たちはお空にいらっしゃったのです。
なのでマンガ好きとしてなにより嬉しいのが、高橋先生が現役でいらっしゃるということ。「続きが読める」そのことがどれだけ温かく幸せなことか。
仕事や私情で生き詰まると、『1ポンドの福音』を一気読みします。ストレートで愛らしいストーリーが、私をニュートラルに戻してくれるのです。主人公・畑中のセリフで、「おれマリア様を殴ったんじゃありません。ボディを殴ったんです。ボクシングですから」というものがあります。対戦相手の腹部にマリア様が彫ってあり、それを畑中が殴ったことをシスターたちが咎めている時のセリフです。読んだ時、スッと何かが楽になりました。恐れ過ぎることはない。自分のルールを突き通すことも有なんだ、と。
これからも高橋先生の続きが読みたいです。35周年、心からのおめでとうございます。
(ダ・ヴィンチ/KADOKAWA/2013年12月号)
【ケンドーコバヤシ】
僕らは『うる星やつら』と『めぞん一刻』の世代なんですよ。『うる星やつら』は、あたるの同級生の白井コースケが好きでね。ニキビがトレードマークの。自分が『うる星やつら』の世界に入ったら彼だなと、自分を投影してました。
『めぞん一刻』は、すごくよくできたコメディなんですよ。落語みたいなオチがついていたりしてね。芸人になってから読み返したとき、「自分たちの笑いが負けてるんちゃうかな」と思うくらい。あと響子さんのお父さん(千草氏)が好きで。高橋先生って『めぞん一刻』を描かれている当時、20代なんですよね?何であんなに中年男性の哀愁を描くのが上手いんですかね?ほんまに女性なんでしょうか!?・・・と疑っていました(笑)。
好きな女の子キャラは、年齢によって変わりました。子どものときは弁天が好きだったんですよ。僕、ちょっとMっ気のある子でね。まあ、それは今も続いているんですけども(笑)。社会人になりたては三宅しのぶ。でもやっぱり、ラムちゃんは無敵かな。とくに初期のつり目気味でアイメイク濃い目のラムちゃんには、むちゃくちゃドキドキさせられてました。あとあの少しぽっちゃりとした魅惑的な身体のラインなんかはもう、男の憧れそのものなんです。『うる星やつら』ってビキニの女の子がいっぱい出てきましたよね。高橋先生、ぜひともまたあんなふうに薄着の女の子が、闊歩するマンガを描いていただきたいです!!
(ダ・ヴィンチ/KADOKAWA/2013年12月号)